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2020年09月
シリーズ・100歳まで健康!!「病気にならない食事術」
このシリーズでは、最新医学に基づいた「新しい常識と体にいい食事術」をクイズ形式でご紹介していきます。今回の情報源は青木厚著『「空腹こそ最強のクスリ」』(アスコム 2019年刊)。著者は、生活習慣病専門医で糖尿病患者の治療に本書の食事術を取り入れ、インスリン離脱や薬を使わない治療に成功している医学博士です。
問題: 最新医学に基づいた食事法によると、従来言われてきたように一日3食をきちんと摂るよりも、2食にするなど食事を摂らない時間(空腹時間)を長くとったほうが健康に良いとされています。その理由はいくつかありますが、もっとも大きな理由は次の3つのうちどれでしょうか?
1. 一日3食では、どうしてもカロリーを過剰に摂りすぎる
2. 一日3食では、胃腸をはじめとする内臓が休む時間がない
3. 食事を摂らない時間を長くとると、古くなった細胞が新しく生まれ変わる
《正解》3
1も2も間違いではありませんが、最も大きな理由は3です。最後にものを食べて10時間ほど経つと、まず肝臓に蓄えられた糖がなくなって脂肪が分解され、エネルギーとして使われるようになります。それだけでも内蔵脂肪が減って健康に良いと言えますが、さらに食後16時間経過すると、体内でオートファジーが機能し始めます。オートファジーとは、簡単にいえば、細胞内の古くなったタンパク質やミトコンドリアを新しく生まれ変わらせる仕組みで、老化や成人病を防ぐ重要な働きをします。
このオートファジーは、細胞が飢餓状態になったときに機能し始めるので、食事と食事の間に16時間は必要とされています。例えば、夕食を午後7時に食べたとすると、次の食事は翌日の11時以降となりますので、必然的に朝食は抜きということになります。ちなみにこのオートファジーの研究により、大隅良典・東京工業大学栄誉教授は、2016年のノーベル医学・生理学賞を受賞しました。
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